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の説明の内容をよく分析すると。同様の内容を説明していることがある。
練習生が前回に受けた注意を聞くのも参考になる。特にいくつかの欠点を持っている練習生に対して。指導者から与える注意も違う場合があるので、前回にどんな注意を受けたかを参考にする。
練習生は、前回に受けた注意を守ろうとして練習にのぞんでいるので、まずその注意を守らせ、その後、他の欠点について説明しなければならない。
関連のある欠点とは、たとえば、機の姿勢維持がわるい場合、1−11図の斜線のような結果になる。

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1-11図 これらの多くの欠点の中で、斜線は共通した欠点を探しだしてやること。

摘む者のための進度表
指導方法の中で、進度表を作る問題がある。進度表は、練習生にとってもはげみになり、また教える側にとっても、指導のポイントがかんたんにつかめるが、実施に当たって、多くの問題がある。
1. ほとんどの団体がプロの指導者を持たないで、アマチュアの指導者によって構成されている。それも、練習生あたりの指導者の数が少ないので、指導者は次から次へと指導に追われ、なかなか進度表まで手がとどかないのが現状である。
2. 練習生側も、飛ぶことを楽しみ、練習と練習の間隔がはなれ、ときには、1ヵ月、数カ月も、練習をしないことがある。
そのため、練習回数と課目の関係は、シラバスのようにはならず、進度表の中の記入法も複雑となる。そのうえ、せっかく作ってあっても、それを読んでから練習にかかるわけもないし、記入するひまもない。
3。指導者側も、その指導技倆に大きなバラツキがあり、指導者の交替がはげしい。そのため、指導者どうしの意見の対立もある。
アマチュアの指導者は、交替がはげしく、練習生のようすを進度表だけでなく、口頭でかんたんに説明した方が能率的である。しかし、いずれにしても、無駄な回数を重ねる結果とはなるが、アマチュアらしい親切さは必要である。

 

 

 

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